株式会社 丸茂 / 好きな居場所がある家の作り方。
「好き」を詰め込んだ、居心地のいい家づくりを。
「自分たちの住みたい家を建てる!」そこまでは決まっているものの、理想の家づくりを目指してただいま模索中の〈家造〉夫妻が行くハウス・ツアー!家づくり初心者の2人が、毎回テーマに沿ってその知識をアップデート。果たして自分たちが本当に暮らしたい家とはどんな家?納得のいく家づくりを探して今日もGO~!
PROFILE
「住みたい家」目指して、
ハウス・ツアーに
出かけるのはこの2人!
高山市内にて企業勤め。好きなことは映画鑑賞、ときどきアウトドア。おしゃべり大好きな妻の話に耳を傾けるのが好き。
高山市内のカフェにて勤務。美味しいものが大好きで、趣味はお菓子作り。かわいいインテリアに目がない。
結婚して3年目の2人。1歳になる娘〈ひなた〉ちゃんの子育て中。現在は市内の賃貸物件に住みながら、ついに自宅購入を決意!住みたい家はいろいろ思い浮かぶけれど、「自分たちが本当に住みたい家」については、まだまだ具体的に定まらず模索中。理想の家を建てるべく、いつも夫妻で家づくりについて話し合っているところ。
ただいまっと!あ~、せっかく行ってみたけどなんだか違ったわね~!!
僕もだよ~!「いい建売があるよ」ってことだったけど、確かに新しくてキレイな家だけど何かピンと来なかったな。
そう!なんだか自分たちが暮らす家としてグッとこないというか…、お値段的にはいいんだけどな…。
そう、建てるならやっぱり自分たちの「好き」な居場所がある家がいいですよね。例えば灯り1つでも、玄関入るといつもお気に入りの照明が迎えてくれるとか?
そうそう!「居心地いいな~」とか「好きだな~」っていつも感じられる家っていいですよね~、…ってあなたはどなたですかっ?
スイマセン、すごく分かるな~ってお話をされていたので思わず入っちゃいました!
NAVIGATOR
一級建築施工管理技士・2級建築士・宅建建物取引士。祖父の代から、飛騨の家づくりに携わる。傾聴のセンスに定評あり。
実はわたしは家づくりを手がける〈丸茂〉の松永と申します。家という暮らしの場を作る時に、「好きになれる居場所がある」ってすごく大切ですよね。ちょうどこの間、そうした家づくりをお手伝いしたことがあったんです。
えっ、どんなお家ですか?
お客さまの同僚の方からご相談いただいたんですが、お話を聞いてみると「いろんなところを回ったけれど、思うように作ろうとすると予算が合わなくて」と、その繰り返しで困っていらっしゃったんです。
分かるなぁ。僕らも家づくりを検討してるところなんですが、「やりたいこと」と「予算」の折り合いをつける、これが難しくて…!
そうなんですよ~!それでそのあとはどうなったんですか?
このお客さまの場合は、すでに駅近に土地はお持ちだったんです。それに先ほどの話にも出てきたように、「玄関にはこのランプを取り付けたい」「こんなテーブルを置きたい」などの暮らしのディテールのイメージもお持ちでした。だけど話を聞いてみると、この土地に建つ家に対しての具体的なイメージまでにはまだ着けていないのでは?と感じたんですね。それでどうしたら望む住まいを具体化できるかを1年くらいかけて話し合いながら、予算のプランを練り、その家づくりに伴走させていただきました。
「やりたいこと」と「予算」の折り合いって大変だと思うんですが、その辺りはどうやって進めたんですか?
暮らしのディティールのイメージはお持ちだったのですが、建てるとなるとやはり最初に考えなければいけないのが、家の造りを決める設計になります。駅近ということで周りに家も多く、プライバシーを守れる設計も必要になってきます。お話を聞かせていただくうちに、「洗練された」デザインを望まれていることも感じたのでピンときて、これは外部建築士さんと協力して設計を行うのがいいなと考えました。
だけどそこで課題になるのがやっぱり「予算」ですよね?
そうなんです、すべての設計をお願いしてしまうと確かにお高くなってしまい予算的に苦しくなってしまうので、実は基本設計のみを〈浅野翼建築設計室 | 株式会社コンパス〉の建築士・浅野翼くんにお願いしたんです。というのも以前浅野くんが設計・監理で〈丸茂〉施工、という形で一緒に家づくりを手がけたことがあって、その時に「僕が基本設計だけで入ることもできるね」なんてことを話してくれていたんです。このお客さまの設計に関してもさすがの発想で、空間を斜めに切り取ることで、周辺からは見事にプライバシーを守れて、かつリビングに面したお庭まで作り込めたので、施主さんもすごくよろこんで下さいました。
なるほど、これはウルトラCですね~!基本設計だけだから価格も抑えられて、なおかつ洗練されたデザインは可能になったんだ!
そうなんです。家づくりの課題って、本当にお客さまの数だけあるほどさまざまなんですが、わたしたちが強みにしているのは柔軟な発想でその課題を「より良く」解決していくこと。「思い描いているもの」を超えて、もっといい家づくりを提案する。そうすることで本当によろこんでいただける仕事になると考えています。
それ心強い!すごく興味が出てきました!それでそれで?その後はどう進んだんですか?
この後に大事になってくるのがお客さまの「好み」を「予算」内でどう反映させていくか、ということですよね。例えば壁ですが、この施主さんはクロスよりも塗り壁をお好みだったんですが、日本の昔からある左官屋さんにお願いすると、下塗りして中塗りして上塗りしてと、厚みもしっかりつくけどその分コストもかかって予算内では難しくて。それでオススメしたのが塗料のようにローラーで塗れる漆喰でした。見た目も艶消しのようなナチュラルな雰囲気に仕上がり、こちらもすごく満足していただけたんですよ。
いろんなアプローチがあるんだなぁ!でもイメージには近づける…!
そうなんです。そんな感じで、好みに耳を傾けながらできるだけそれが叶うように予算内で提案していくということを続けて行きましたね。玄関先に取り付けられた照明もその1つで、これは奥さまの方が最初から決めていらしたもの。「イメージ通り!」ととてもよろこんで下さいました!
それって家に帰るたびにうれしくなりそう!そういう場所があればあるほど「自分たちの家」という感じがして、全力で好きになれるわね。それにしてもはじめくん、松永さんはすごくソフトな雰囲気で、ウンウンとお話しを聴いて下さって、細かなところまでお話ししやすいと思わない?
確かに!
そういっていただけるとうれしいです!もしかしたらわたしが女性ということもあるかもしれないですね。家づくりの現場ではまだまだ女性は少ないですが、お客さまの細かなところまで寄り添えるところは、自分の強みかなと思ってます。
そうそう、ドアノブ1つ取っても好みってあるじゃないですか?
分かります!そういう小さなアイテムのチョイスが大事だなというのは常々思っていて、実はいろいろ探し出してくるのも好きだし得意なんです。そうやってうまくお客さまと大工さんの間に入ることで、実現できることもたくさんありますね。
そういう細かな好みが伝わるってうれしいな!それにやはり「それはお金かかるから出来ません」って理由でお断りされてしまうんじゃなくて、何か出来ないかな?と伴走してくださるのがありがたい!
それでかどうか分からないですが、リフォームをお願いされることも多いですよ。例えば子供部屋の床の補修を手がけたことがあったんですが、実はこの案件は部屋自体の傾きがあったんです。本来なら全部剥がしてやり直すのですが、そこはまた「予算」と合わなくて…、調べてみると下地状況はしっかりしていたので、そこから平衡のレベル見て、パッキンの厚さで微調整しながら改修して床を貼り直しました。やはりお客さまが「望んだこと」以上の提案や施工を心がけることですごく満足していただけて、そんな時は「この仕事をやってよかった!」と思う瞬間ですね。
あれ?そういえば〈丸茂〉さんといえばお店も手がけていらっしゃいません?ほらほらはじめくん、古川の〈SUZU〉さんだよ。
あのおしゃれなヘアサロン?僕も今度行って見たいと思ってたんだ。
実は店舗を手がけることも多いんです。あの場所はもともと倉庫のような大きな建物だったんです。オーナーの倉さんが小高い場所に建つあの立地と建物を気に入っていらっしゃったので、その思いと好みに沿って古いものも活かしながらリノベーションを行いました。地域に心を寄せていらっしゃる思いも反映して、地元で工房を営む友人である鈴木岳人くんに依頼してカウンター周りを製作したりして、結果いい空間に仕上がりましたね。
いろんなスキルのある方々とつながってらっしゃるからそれも可能なんですね。
良い仕事をしている方々とのつながりがありがたいです。お客さんが本当に自分の好みを反映する住まいに辿り着けて、かけがえのない居場所作りのお手伝いができるのがなにより。お客さまが求めていること、そこに一緒に入り込んで考えるというか、そうやって伴走することでいい笑顔を引き出したいなって思ってます。
頼もしいですね!いくよちゃん、なんか施工例をもっと知りたくなってきたよね?ちょっと〈丸茂〉さんのHPをのぞいてみようよ。
あら、わたしはもうそのページ開いてるわよ。あっ、こんなお家いいな~!わたしたちの家づくりもまだまだこれから!はじめくん、今度見に行くわよ~!
株式会社 丸茂










