
「人間である」「人間でない」「人間であり、人間でない」「人間でなく、人間でなくもない」ー、メディアアーティストの落合陽一氏による4つの命題を提示する壮大な思想実験《ヌルのテトラレンマ》が、飛騨高山という歴史と民藝の文脈の中で実空間に現れる。令和3年から始まり、これまで5年間に渡り行われた〈日下部民藝館〉とのクリエーションの総括となる今回の展示会。新作が加わることで100点以上となる作品が、〈日下部民藝館〉〈吉島家住宅〉〈おんど〉の3ヶ所の会場にて展示される。
また今回の展示は、大阪・関西万博 シグネチャーパビリオン「null²」とも共鳴。それぞれのテトラレンマ(4つの命題)が呼応し合うことで、ポストヒューマン時代の人間のあり方について、思いを巡らせてみたい。

落合陽一 メディアアーティスト(Photo by 蜷川実花)
1987年生。境界領域における物化や変換、質量への憧憬をモチーフに作品を展開。筑波大学准教授。2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)テーマ事業プロデューサー。「落合陽一 × 日本フィルプロジェクト2018-2025」の演出を務めるなど、さまざまな分野とのコラボレーションも手掛る。
イベント情報
日下部民藝館令和7年度特別展 落合陽一個展 総集編「ヌルのテトラレンマ 記号に帰納する人間の物語」
岐阜県高山市大新町1丁目、下二之町